
「いずれは実家のことを考えなければ」そう思いながらも、なかなか家族で話し合いを始められずにいる方は少なくありません。親御さんも子世代も、お互いに気を遣いながら、大切な話題を先延ばしにしてしまうケースが多く見受けられます。
しかし、実家の将来について早めに話し合いを始めることで、家族全員が安心して将来を迎えることができるのです。今回は、実家の改修・建て替えについて家族で話し合いを始めるきっかけと、検討を開始する最適なタイミングについて詳しく解説します。
なぜ実家の話は後回しになってしまうのか
「まだ大丈夫」という心理が働く
多くのご家族で共通しているのが、「親はまだ元気だし、今すぐ決める必要はないだろう」という心理です。確かに、親御さんが健康で自立した生活を送っている間は、実家の問題は緊急性を感じにくいものです。
また、子世代としても「親に余計な心配をかけたくない」「自分たちの都合を押し付けているように思われたくない」という配慮から、なかなか話題にしづらいという面もあります。
話し合いのきっかけが見つからない
実家について話し合いたい気持ちはあっても、どのタイミングで、どのように切り出せばいいのか分からないという声をよく耳にします。重い話題だけに、自然な流れで話し始めるのは確かに難しいものです。
このような状況が続くうちに時間だけが過ぎ、気がつくと数年が経過していたということも珍しくありません。
話し合いを始める自然なきっかけ
親御さんの体調変化を機に
階段の上り下りが辛そうになった、庭の手入れが大変そうになったなど、親御さんの日常生活に小さな変化が見られた時は、自然に実家の話を切り出せるタイミングです。
「最近、階段がちょっと大変そうですね。将来のことを考えて、一度実家のことも話し合いませんか?」といった具合に、心配する気持ちから話を始めることができます。
近隣での建て替え・改修事例から
ご近所で建て替えや大規模改修が行われた際も、話し合いの良いきっかけになります。「○○さんのお宅、きれいになりましたね。私たちの家も、いずれはメンテナンスが必要でしょうね」という風に、他の事例を参考にしながら話題を提供できます。
災害や事故のニュースを見て
地震や台風などの自然災害のニュースを見た際に、「やっぱり家の安全性は大切ですね。私たちの家の耐震性はどうなのでしょう?」といった形で、安全面から話し合いを始めることも効果的です。
検討を始める最適なタイミングとは
親御さんが65歳を迎えたとき
一般的に、65歳は人生の大きな節目とされています。このタイミングで実家の将来について話し合いを始めることで、まだ十分な判断力と体力がある状態で、じっくりと検討することができます。
また、65歳という年齢は、各種補助金制度の対象年齢でもあるため、経済的なメリットを活用できる可能性も高くなります。
築年数が30年を超えたとき
建物の築年数が30年を超えると、設備の更新や大規模なメンテナンスが必要になる時期に差し掛かります。この時期は、部分的な修繕を重ねるか、思い切って全面的な改修や建て替えを検討するかの重要な分岐点となります。
特に以下のような症状が見られる場合は、検討開始の適切なタイミングです。
建物の症状チェックリスト
法改正後の新基準への対応として
2025年4月から施行された建築物省エネ法の改正により、新築住宅には更に高い省エネ性能が求められるようになりました。この法改正を踏まえると、以下の準備期間を設けることが重要です。
検討から着工までのスケジュール目安
これらの点において、建て替えの方が圧倒的に自由度が高いのは事実です。
しかし、改修でも工夫次第で十分に快適な住環境を実現できるケースも多くあります。
建物の症状チェックリスト
つまり、着工まで1年程度の準備期間が必要となるため、2025年の今から検討を開始すれば、2026年には新基準に完全対応した住宅で新しい生活をスタートできます。
早めに検討することの5つのメリット
法的制約の確認は必須
メリット1:選択肢が豊富にある
時間に余裕があることで、改修・建て替えの両方を冷静に比較検討できます。また、複数の業者から提案を受けて、最適な選択肢を見つけることも可能です。急いで決めなければならない状況では、限られた選択肢の中から選ぶことになりがちです。
メリット2:補助金制度を最大限活用できる
国や自治体の補助金制度は年度ごとに予算が決まっており、申請時期も限定されています。早めに検討を開始することで、利用可能な補助金制度を調査し、申請スケジュールに合わせた計画を立てることができます。
石巻市の定住促進住宅取得等補助金をはじめ、省エネ改修やバリアフリー改修に関する補助金など、組み合わせて活用できる制度も多く存在します。
メリット3:資金計画を無理なく立てられる
突然大きな出費が必要になるよりも、数年先を見越して計画的に資金を準備できます。住宅ローンの選択肢も広がり、より有利な条件で借り入れができる可能性も高くなります。
メリット4:家族の意見をじっくり聞ける
時間的余裕があることで、家族全員の意見や希望をしっかりと聞く時間が取れます。特に、将来的に実家に戻る可能性のある子世代の意見や、孫世代のことまで考慮した計画を立てることができます。
メリット5:親御さんの意向を十分に反映できる
親御さんが元気なうちに話し合いを始めることで、長年住み慣れた家への思いや、こだわりを十分に聞くことができます。建て替えの場合でも、思い出のある建具や家具を新しい家に活かすなど、親御さんの気持ちに寄り添った計画が可能になります。
2025年法改正による現在の状況
省エネ基準の義務化が実施中
2025年4月から施行された新基準により、現在すべての新築住宅に省エネ基準への適合が義務付けられています。これにより、
建て替えの場合
改修の場合
補助金制度の現状
法改正に伴い、省エネ性能を重視した補助金制度が充実しています。現在も活用可能な制度が多数あるため、早めに情報収集を開始することで、より有利な制度を活用できます。
話し合いを円滑に進めるためのポイント
親御さんの気持ちに寄り添う
実家について話し合う際は、まず親御さんの気持ちを十分に理解することが大切です。長年住み慣れた家への愛着や、近隣への配慮など、住み続けたいという気持ちを尊重しながら、将来への不安も共有できるような雰囲気作りを心がけましょう。
専門家の意見を参考にする
家族だけで話し合っていても、専門的な知識が不足していると判断に迷うことがあります。早い段階で信頼できる工務店やリフォーム会社に相談し、客観的な意見を聞くことで、話し合いもより具体的で建設的になります。
段階的に検討を進める
一度に全てを決める必要はありません。まずは現状の把握から始めて、徐々に具体的な検討を進めていくことで、家族全員が納得できる結論に到達しやすくなります。
まとめ:今野工務店がお手伝いできること
実家の将来について話し合いを始めることは、決して容易なことではありません。しかし、家族全員が安心して将来を迎えるためには、避けては通れない大切な話し合いでもあります。
私たち今野工務店では、これまで長きにわたり宮城県内の多くのご家族の実家改修・建て替えをお手伝いしてまいりました。その経験から、ご家族の話し合いを円滑に進めるためのサポートも行っています。
私たちがサポートできること
このような方にお勧めです
家族の話し合いを応援する個別相談会
2025年9月中旬、私たちのデザインオフィス「CREA」にて、実家の将来について考えている方向けの個別相談会を開催いたします。
この相談会では、ご家族での話し合いを円滑に進めるためのアドバイスや、改修・建て替えの判断材料となる情報を分かりやすくお伝えします。親御さんとご一緒でも、子世代だけでも、どちらでもお気軽にご参加いただけます。
相談会でお話しできること
大切な実家の将来について、一人で悩まずに専門家と一緒に考えてみませんか?きっと家族での話し合いを前向きに進めるためのヒントが見つかるはずです。
あなたのご家族が安心して将来を迎えられるよう、私たちが全力でサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。
お気軽にご来店ください♪
DESIGN OFFICE CREA

家族の未来を見据えた素敵な家づくりが、あなたを待っています。
一緒に、変化に強い理想の住まいを作り上げていきましょう。



